北方文化博物館の柱の話です(笑)
この博物館の見どころが大広間から眺める大きなお庭です。
1000人の茶人をもてなすことを想定して造られた5つの茶室と庭。
庭は天才庭師が5年間住み込みで作り込み、どの茶室から見ても眺めが良いように計算されているそうです。
大広間には柱が数本建っており、柱と柱の間から見るお庭はどこから見ても素晴らしい眺望になるように設計されています。
その数本の柱のうち一本だけが明らかに違う種類の木で造られています。
その理由は「敢えて不完全さを残したかった」とのことでした。
大勢の客人をもてなすために用意した完璧に計算された大広間と庭園、茶室。
けれど柱に敢えて不完全さを残した、それはどんな理由だったのか。
この世界に完璧なものなんてない、人は皆不完全で未熟な生き物。
だから助け合うことが必要で、そこに優しさや感謝が生まれ、共に生きていこうとする。そんな温かさを残したかったのかなと考えました。
破壊と想像、完璧なものはあとは壊れていくしかない運命だから、伊藤家存続のために完璧を目指さなかったのかもしれない。
この柱のエピソードはとても奥深い理由がありそうで、とても感慨深かったです。
皆さんはどのように考えますか?
もしお考えあったら聞かせてくださいね。